自主公開プログラム

2025年11月5日

29. 心を知的に耕して美しい花を咲かせて幸福な人生を送ろう

早いもので、今年も残すところあと2か月となりました。
2025年10月は、高市早苗氏が女性初の総理大臣に選出されました。本記事を書いている11月2日には、ワールド
シリーズで山本由伸投手が中0日で第7戦に救援登板しMVPを獲得するなど、日本社会に活気が戻ってきたと感じられ
るニュースに満ちていました。

これらの卓越した成果の背後には、能力や才能だけでなく、強烈な意志と精神力、すなわち「考え方」があると思い
ます。
この「考え方」の重要性について、100年以上前にジェームズ・アレンは、「心は庭のようなもの」という比喩で普
遍的な真理を説きました。アレンは、もしあなたが自分の庭に美しい草花の種を蒔かなかったなら、そこには雑草の
みが生い茂ると警告しました。この真理は直観的に理解しやすく、現代でも変わらないと思います。

しかし、読み進めていく中で、近年はより重要な問いに直面していると感じました。
最近の人工知能の発展は目まぐるしく、私たちの生活のあらゆる場面に浸透しています。しかし、(少なくとも現時
点においては)AIは心を持っていないというのが定説です。ここに、人間とAIを分かつ本質的な違いがあります。私
たちがAIと差別化できる重要な要素は、まさに「心という庭をいかにして耕していくか」という点にあるのではない
でしょうか。

一方で、私自身の心は本当に私が耕しているのかという点も疑念として浮かんできました。スマートフォンやSNSに
は私が興味がある意見やニュースがレコメンドされて表示されてきます。もし私たちが自分の庭に美しい草花の種を
蒔かなかったなら、世間にあふれた情報やAIが提示するアルゴリズムに、私たちの思考や価値観が無意識のうちに形
作られてしまうリスクがあります。アルゴリズムは効率的に私たちの関心を引きますが、それは必ずしも私たち自身
が選んだものではありません。

卓越した成果を生むのは、自ら選び取った「考え方」です。アレンは「私たちは考えたとおりの人間になります」
と語りました。自分の意志で自分の庭に美しい草花の種を蒔けるよう、より一層意識していきたいと思います。

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