自主公開プログラム

2015年11月第四週

第44回:事業継続に必要なMSを活用で幸せな人生を送ろう。

  

創業時にはT、即ちTechnology(技術、固有技術)と3Mがあれば会社を立ち上げてビジネスを展開することはできます。 3Mとは、Market(市場)、Money(お金),Method(ビジネスモデルなどのノウハウ)です。

経営を健全に持続していくためには、其れに加えて、よいマネジメントが必要になってきます。
マネジメントシステムとして構築していくことは大切なことです。
固有技術で創業に成功すれば持続的に経営がうまくいくとも限りません。
ベンチャー企業のなかには、ビジネスモデルが成功し、更なる成長を遂げている企業もありますが、創業時の成功をもてはやされたものの経営に失敗して急速にしぼんでしまった事例も数多く見受けられます。多くの場合、健全なマネジメントシステムの欠如に起因する例が多く見られます。
持続的経営には、創業時のTと3Mにプラスしてもう一つのMであるManagementの要素を考えなければなりません。
一口にマネジメントといっても多種多様であり、財務マネジメント、会計マネジメント、リスクマネジメントなど、その分野の特異な活動に焦点を当てることによって多種多様なマネジメントシステムとなります。ISOのマネジメントシステムの規格の共通事項(上位概念)は、原則として一元化されています。
その上でそれぞれの活動に焦点を当てた固有のマネジメントプロセスが追加されてそれぞれの分野の規格が作成・発行される仕組みとなっています。
特に、ISO9001のマネジメントシステム規格は、提供していただく製品・サービスに対する顧客要求事項を満たしていることを実証できるシステムとなっていますので、今後も引き続き品質に焦点を当てた要求事項として構築し実践することが商取引上求められていくことでしょう。
長期的視点で、組織を強くしていくための品質の側面から捉えた考え方であり、この規格を上手に活用することで市場から信頼を得て、ビジネス上、有利な状況を作り出すことができます。
市場がグローバル化した今では、ISOが発行するマネジメントシステムは、商取引において、ビジネス上の要求事項としてますます重要視されて来るでしょう。

リーダーシップやリスク対策は、従来からマネジメントを支える必要な要素で、マネジメントシステム共通項目として織り込まれています。マネジメントには、リーダーシップは欠かせませんし、予想されるリスクをできるだけ最小限にする対策と工夫を凝らし顕在化していく必要があります。
経営がしっかりした会社では、管理者は職場管理・一般社員は担当業務を適切に行うために担当業務がきちんと行えるように教育訓練、安全、防災、危機管理対策の訓練、ポカよけ(フェイル セーフ:機械の故障、作業が不十分であっても安全を確保する工夫や仕組み)、リスクの早期発見・対策を行ないよりよい経営管理システムを運用しています。
マネジメントシステムは、人々の魂を入れ込むことで生命体を持ったシステムができ、本当の意味で経営に役立つシステムとなります。
無生物なマネジメントシステムを生物化していくこと、即ちマネジメントシステムに経営者の考え方・魂をどれだけ注入していくかで経営に役立てることができます。
第三者認証を通して信頼性を確保することはビジネス上、有利な条件となります。



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