自主公開プログラム

2015年3月第一週

第9回:第3条:強烈な願望を心に抱く

  潜在意識に透徹するほどの強く持続した願望を持つこと。あなたが、潜在意識に落とし込むほどの願望を抱くことができれば、その思いは、君のものとなり、現実化していきます。グローバルテクノグループの目標も、社長をはじめとして社員の皆様の潜在意識に透徹するほどの強烈な強い思いがあって達成できるものです。
  稲盛は「顕在意識」と「潜在意識」について、わかりやすく説明していますので稲盛の言葉をそのまま引用して以下に説明します。
  「顕在意識」とは、今目覚めている意識のことで自在に駆使できるものです。私は、今、顕在意識で皆様に話しかけております。皆様も顕在意識で聞いておられるはずです。
  これに対し「潜在意識」は、通常は意識下に沈み込んで、表面にでてこない、いわば自分の意のままにコントロールできない意識のことを言います。この潜在意識は、心理学者によれば、顕在意識よりはるかに大きな容量を持っています。ある心理学者によれば、顕在意識の3%に比べて潜在意識は97%を占めるそうです。潜在意識は、我々が生まれて死ぬまでの間に体験し、見聞し、感じたこと全てが蓄積されているといわれています。過去の自からの行動は全て克明に記録しており、それが自己を形成しているといわれていると精神分析学では説明しています。潜在意識を駆使している例として自動車の運転で説明します。習いたての頃は、「右手でハンドルをもって、左手でギアを操作し、右足でアクセルやブレーキを踏みこむ」などと理解し、つまり顕在意識を駆使して、運転という行為に集中しております。しかし、次第に慣れてきますと、自動車の操作のことなど全く意識せずに,考えごとをしながらでも平気で運転しています。それは、顕在意識で運転を繰り返すうちに、それが潜在意識に浸透し、無意識の内に潜在意識が働いているからできることであります。
  潜在意識に浸透する方法として1)強烈な体験や強いショックなどの衝撃的な印象を受けること2)繰り返し、繰り返し経験することがあります。
  例えば、売上げをいくらにしたい、利益をいくらにしたいという目標を朝起きてから寝るまで、明けてみくれても四六時中考えるようにすると、そのように強く持続した願望は、潜在意識に入ってきます。繰り返し、繰り返し行うことで潜在意識に浸透してきます。このように、目的・目標を達成するためには強烈な願望が潜在意識に浸透することが大切であります。―――――――――」。
  稲盛は、これまで、京セラ、KDDI、そして多くの企業の再生にかかわり、最近では日本航空(JAL)を短期間で再生し、高収益企業へと変貌させました。従業員のため、国家のため、JALをつぶしてはならないという強烈な想いがあってのことです。「新しき計画の成就は、ただ、不屈不撓の一心にあり。さらば、ただ想え、ひたすらに。強く気高く、ひとすじに」を合言葉に全社員が一丸となれる社風を形成することが大きな力になったと言っています。

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